采女の 袖吹き返す 明日香風 京を遠み いたづらに吹く (万葉集 志貴皇子)
新制18期の森内賢一と申します。いかなる廻り合わせか、このたび会長の大役を仰せつかる事に相成りました。
昨年秋、明日香を自転車で走りながら、万葉の雅の世界に浸っている時に、前会長の中川先輩よりお電話を頂戴しました。青雲会の次期会長をお願いしたいというお電話でした。万葉人になりかかっていた心の隙をつかれたとでも申し上げるほかなく、そのお電話の成り行きで、会長をお引き受けすることとなってしまいました。言わば、上記の志貴皇子の歌が私を会長にしてしまったようなものであります。今年は犬養孝先生のご生誕百周年の年でもあってみれば、万葉歌が機縁で会長となることとなったのも、また面白き運命とでも言うべきものかもしれません。
私の如き若輩、浅学菲才の輩が伝統ある青雲会の会長になっていいものか、という内心の声は今もしておりますが、前会長始め幹事の皆様がこぞって支えて下さるということでもありましたので、身の程も弁えず、会長をお引き受けした次第であります。お引き受けした以上は全力を以て頑張って参る所存でありますので、皆様のご支援、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
大学に入学した頃、最初の授業で犬養先生が我々学生に贈るとして仰った「初恋想ふべし」を今、 思い出しています。「初心忘るべからず」と共に、初恋を想う瑞々しい心根を失うことなく、青雲会に新しい「ときめき」を持ち込むことができれば幸いであります。
青雲会も歴代会長、役員、幹事の皆様のご努力により、財政基盤も改善され、留学生への奨学金付与、懸賞論文事業など大学側への支援に関する事業も定着してまいりましたし、青雲塾など会員相互の親睦に資する企画も順調に進んでおります。しかし、若い世代がもっと積極的に参加してくれるようにならなければ、将来の青雲会の運営は厳しいものになると言わなくてはなりません。この問題は久しく論じられていますが、有効な手立てが講じられないまま今日に至っています。私共、新執行部は、若い世代がもっと青雲会活動に参加しやすいよう、その仕組みづくりに取り組むことが今一番重要なことである、と認識しています。また、会員相互の交流がもっと多方面で活発になるよう努力すべきであるとも考えています。更に、東京支部、名古屋支部との連携を強化し、大阪以外の地域に於ける同窓会活動の活発化にも努力すべきであると考えています。また、母校への支援、協力もまだまだ小さいもので、もっとこれを拡充できるよう頑張らなければならないとも思っています。
今年は大阪外国語大学と統合し新しい大阪大学となります。また、大阪大学同窓会連合会も立ち上がりました。こういう状況の変化に対応して青雲会も今後どうあるべきなのか、真剣に考えなければならないことが色々あるかと存じます。会員の皆様の声を大事にし、大学側との連携も一層密にし、青雲会が更に活性化するよう、微力を尽くして参りますので、皆様のご協力、とりわけ若い世代の会員の方々の積極的なご参加とご協力をよろしくお願い申し上げます。
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